取材から受けた会社の印象
発売から約17年が経ったTENGAシリーズやその他商品の累計出荷数は1億個以上。世界70ヶ国以上で展開しており、売上比率は年々伸びていて、最近では百貨店で常設の販売コーナーが設けられるほどになりました。てっきり通販が主流なのだと思っていた取材者。疑問を投げかけてみると、「確かにネット販売も需要はありますが、ディスカウントストアなどで入店販売を実施したときは、結構お客様の方から声をかけて質問してくださることも多いんです」という答えが。TENGAの魅力は、細部にまでこだわりが散りばめられたデザイン性や性能の高さ。実際に重さやサイズ感も含めて、手にとって選んで欲しいという思いが大きいそう。お客様に向けて、カラーごとの使用感や機能について丁寧に説明すると、真剣に耳を傾けてくださる方も多いといいます。同社を起点とし、人々の性への捉え方が少しずつ変化を見せていることが感じられるエピソードです。
この仕事のやりがい&厳しさ
やりがい会社全体で毎年110%~130%の売上成長を記録している同社。商品の知名度は抜群です。そのため、今まで取引実績がなかった店舗に商品を導入できたり、すでに取引のある店舗で棚数を増やしてもらえたりと、自身の提案による成果を実感しやすいそう。一般的にはアダルトグッズコーナーに置かれることが多い『TENGA』シリーズですが、より多くの方に手にとってもらえるようにと、ドラッグストアではあえて医療用品と一緒に並べることを提案した例も。また、店舗の一角に専用コーナーを設け、大々的に売り出すことも。自身の提案により売上がアップし、取引先の担当者から感謝されたときは、大きなやりがいにつながるでしょう。また新商品が続々とリリースされるため、性別や年代など、店舗の顧客層にあわせた提案を行なっていけるので、日々新鮮な気持ちで取り組むことができる点も魅力です。
厳しさ同社の商品は売上や知名度が向上しているとはいえ、社会全体で見ると“性の話”や“性に関連する商品”はまだまだタブー視されているのが現状です。そのため、拡販提案の際は、「社会からどのように見られるか」「実際の評判はどうか」といった部分まで考慮しなければなりません。判断を誤った場合、同社の商品だけでなく、店舗そのものが批判の対象となってしまう場合も。思うように展開できず、ときには歯がゆさを感じるシーンもあるでしょう。
この仕事の向き&不向き
向いている人“性を表通りに、誰もが楽しめるものに変えていく”というビジョンのもと、商品の拡販というミッションを担います。「新しい価値観を広めていきたい」「メッセージ性の高い商品やブランドを扱いたい」という方に向いているでしょう。また、自身のアイデアを活かして新たな提案を行なっていくことが大切です。そのため、自分の考えを積極的に発信できる方にも向いているでしょう。
向いていない人取引先は広範囲に及ぶため、ときには出張となることも。遠方に直接訪問するような働き方がむずかしい方には向きません。また、自分で考えて顧客に提案する姿勢が大切です。よって、仕事に対して受け身な方、言われたことだけしかできない方にも向かないでしょう。