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取材から受けた会社の印象
取材では、食生活や消費者志向の変化に合わせて開発した新商品を提案することが多いと伺いました。というのも、私たちが良く見る瓶入りの日本酒は既に多くの店舗で販売されているからだそう。そこで同社の商品が小売店から支持されている理由を聞いてみました。すると、見えてきたのは「菊正宗」という日本酒の独自性です。同社が貫いている「きもとづくり」は、酵母を造るのに通常の倍となる4週間を要する伝統製法。手作業が欠かせないとあって製造には手間隙が多くかかります。しかし、その報酬として得られるのが20%の高濃度アルコールでもほぼ死滅しない逞しい酵母です。酵母は死滅するときに雑味を漏出するのですが、同社の酵母なら心配ナシ。雑味成分が少ない酒質となるため、スッキリとキレのある日本酒がつくれるのです。聞けば「きもとづくり」を続けている酒蔵は全国でも数えるほどしかないのだとか。同社の商品が選ばれているのも納得です。
この仕事のやりがい&厳しさ
やりがい知名度の高い“菊正宗”ブランドを扱う仕事ですが、現場では一人ひとりのメンバーが知恵を絞って販売アイデアを練っているそうです。土用の丑の日は、味の濃いうなぎにマッチする爽やかな香りの樽酒が合いそうだ。父の日は、糖質オフの日本酒を贈ってみるのもいいんじゃないか。夏の暑い日にはすだち冷酒で日本酒の豊かな風味を軽やかな飲み口で味わってもらいたい……店舗の販売戦略や顧客層を踏まえてイメージを膨らませます。自分の発想を活かせる仕事だけに、企画した案が顧客に受け入れられ、狙い通りの結果につながったときは嬉しいもの。成果を出せた達成感に加え、顧客の信頼を得られた喜びも味わえます。
厳しさ「きもとづくり」から生まれる日本酒は、手間隙がかかるだけあって競合商品と比べると価格は高め。競合他社も販促計画に合わせた提案をしてくる中、自社商品を仕入れてもらうにはオリジナリティのある販売アイデアが欠かせません。商品の独自性を活かし、旬の食材と相乗効果が見込める提案をする。売り場づくりにひと工夫を入れる。そういった発想が日常的に求められる仕事です。競合他社も知名度は高いですから、企画で差をつけなければ思うように成果が出ないでしょう。
この仕事の向き&不向き
向いている人菊正宗は品質で差別化した商品が多いため、営業現場では自社商品について語れる必要があります。また、お酒は取引先の方々とコミュニケーションを取るうえでも重要なツール。そのため、お酒を飲むのが好きな方に向いている仕事です。また、商品を仕入れてもらうためには販売アイデアが欠かせません。発想力を活かしたい、企画系の仕事に関心があるといった方にもぴったりです。
向いていない人ネームバリューのある商品を扱う仕事ですが、日々の営業活動は地道なもの。担当顧客のもとに毎週のようにコツコツ足を運び、価格交渉や新商品の提案等を行ないます。ものごとに粘り強く取り組めない方には向いていません。またお酒を飲んだ上で、特徴や実体験を語れる必要がありますので、日本酒が苦手な方にも向きません。