決算書とは、正確には「財務諸表」の事を指します。上場企業のほとんどがホームページ上(「投資家の皆様へ」「IR関連」などのページ)で決算書を公開しています。また、自社のホームページに掲載されていない会社については、金融庁のホームページにある「EDINET」という有価証券報告書サービスで、無料で決算書を見ることもできますよ。
財務諸表には何種類かありますが、メインとなる「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュフロー計算書」についてご説明しますね。
■損益計算書(P/L)
会社が1年間でいくらもうけたかが分かる書類です。会社が1年間でどれだけ売上をあげて、どれだけ仕入れて、経費がどれくらいかかったかを詳しく知ることができます。
売上高:すべての収入
売上総利益(粗利):売上高―売上原価
営業利益(本業での利益):粗利―(給料+家賃+通信費+交際費)
経常利益(すべての利益):利息や配当金など本業以外も含めた日常的な営業活動による利益
当期利益(純利益):臨時・特別な収益や費用を加味し、税金を支払って最終的に残った利益
■貸借対照表(B/S)
会社の資産の状況を表します。会社の財産と借金が分かる書類です。貸借対象表は「資産の部」と「負債の部」「資本の部」で構成されています。 「資産の部」の合計と、「負債の部」「資本の部」の合計は同額となります。「資産の部」では、会社がどのようにお金を使ったかを表しており、「負債の部」や「資本の部」は、そのお金の出どころを表しています。
■キャッシュフロー計算書
お金の流れがわかる書類です。会社のお金の出入りを3つの区分に分けて、その増減がわかるものになります。
営業活動によるキャッシュフロー:本業でどのくらいもうけがあり、どれだけの経費がかかったのか
投資活動によるキャッシュフロー:主に固定資産の取得・売却などがわかります
財務活動によるキャッシュフロー:主に借入金や配当金などがわかります
キャッシュがなければ、仕入れができない、支払ができない、など、経営の危機になります。黒字でも倒産、ということもあり得ます。損益計算書上は業績が好調でも、キャッシュフローで入金を確認することにより、本当に利益が上がっているかが分かります。
企業の情報収集の1つとして、ぜひ一度確認してみてくださいね!