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2021/2/18

アラサー、激務、将来を描けない不安。必要なのは自分の“仕事観”を再定義することだった。

山中 亮介さんの転職体験記
山中 亮介Ryosuke Yamanaka(33歳)
  • 転職前広告営業
  • 転職後男性専門クリニックの受付
  • 転職活動期間3ヵ月
  • 応募社数10
  • 面接社数6
この体験記のポイント
  • 「激務」の前職時代。転職しようにも、次の仕事を決めるための“軸”がないことに気づき、思いきって退職。
  • 3ヶ月の空白期間。これまでの人生を振り返り、自分でも気づかなかった“仕事観”を明らかに。
  • 仕事で大切にしたいことが明確になったからこそ、面接でもありのままをアピールし、ギャップのない転職を叶えた。

自分の時間がほとんどなかった広告営業時代。32歳になり、限界を感じるように。

僕はこれまで3社を経験してきました。1社目では、1年ほどIT企業の営業を。2社目でパチンコ店の接客を5~6年経験し、3社目で広告代理店の営業にキャリアチェンジしました。「パチンコが好きだから」「広告やITに興味があるから」と、なんとなくの直感で転職を重ね、気づけば32歳になっていましたね。

前職では広告営業として、主にパチンコ店の集客支援をしていました。前々職で馴染みのあった業界です。売上アップに向けてイベントを企画したり、広告内容をお客様に提案したり、2社目のパチンコ店での経験をよく活かせていたと思います。自分の広告戦略で店舗の集客率が何倍にも跳ね上がると本当に嬉しくて。手応えのある仕事でしたね。

一方で、体力的な限界を感じることが増えていきました。担当していたエリアが広かっただけに、東京から北海道や東海への出張が毎週のようにあり、移動ばかりで体はヘトヘト。パチンコ店の営業時間に合わせて夜11時に訪問することも多く、残業はかさみました。週に1日休めれば良いほうで、休みは寝たきりで終わることも。自分の時間は皆無でした。体の疲れはそのまま仕事の質にも影響し、「このままでは長く続かない」と転職を決めたんです。

思いきって前職を退職。不安だったけれど、「仕事や人生で大切にしたいこと」を整理したかった。

成功の秘訣!わたしの転職体験記イメージ1
いざ転職を決意したものの、「激務ではない仕事」という軸以外で、何がしたいのか分からず悩みました。経験してきた業界に就くのか、まったくの異業種・異職種に挑戦するのか、考えがまとまらなくて。これまで3社も経験してきたのに、仕事選びの明確な“軸”がないことに気付かされたんです。30代という節目、このままではいけないと思い、考えを整理するためにもキッパリ退職しようと決めました。働き詰めの毎日では考える余裕も持てないですから。勇気のいる選択でしたが、当時の僕には必要だったんです。

辞めてからは図書館のメディアスペースに居座り、働き方や生き方に関する本はもちろん、『エン転職』の「わたしの転職体験記」で色んな方のインタビュー記事を読みました。僕と同世代で異業種にチャレンジしている方もいれば、同業種でありながら働き方を変えた方もいました。共通していたのは、皆さん試行錯誤しながらも“自分の仕事観”を明確にしていたこと。仕事において大切にしたい価値観のようなものですね。僕もそれにならい、過去の仕事場面を思い出しながら、大切にしたい仕事観をノートに洗い出してみたんです。

ひとつは「専門性を身につけたい」ということでした。前職や前々職を振り返ったとき「これだ!」と誇れる専門性がないことに引け目があったことを思い出したんです。働いている当時はうやむやにしていた感情でしたが、ここに気づけたのは大きかった。もうひとつは「相手に喜ばれること」でした。今までも、僕の接客や営業でお客様に笑ってもらえたり、感動してもらえたりする場面が強く記憶に残っていて、これからも同じ体験を重ねたいと感じました。「専門性を身につけ、その専門性で誰かを喜ばせたい」…これが僕の仕事観だとわかってきたんです。

ちょうどそんなとき『エン転職』の特集コンテンツで「医療業界の特集」を発見。医療分野こそ、「健康」や「病気」という人生の根幹に関わる部分で専門性が身につき、喜ばれる仕事です。他にも専門性が身につく求人をいろいろと吟味しましたが、自分の仕事観に一番しっくりくるのが医療分野だと確信しました。

根気よく探り続けた「自分の仕事観」があるから、面接で伝えることに迷いはなかった。

成功の秘訣!わたしの転職体験記イメージ2
「自分の時間を持てること」「専門性を活かし、誰かに喜ばれること」という仕事観を定めてからは、医療業界への就職に向けて迷うことなく転職活動できましたね。未経験から始められる医療系の求人は少なかったので、当てはまる企業はすべてエントリーしました。面接に呼んでもらえた1社がユナイテッドクリニックでした。

ユナイテッドクリニックは、EDやAGAなど、繊細な悩みを抱える患者様向けのクリニックです。受付の仕事というと、窓口での簡易な応対や事務処理をするイメージだったのですが、ユナイテッドクリニックは少し違いました。自身の症状や薬について、患者様が安心して相談できる環境づくりを大切にしているからこそ、受付スタッフもEDやAGAの知識を身につけ、患者様へのアドバイス、薬の処方まで行なうのです。医療の知識を身につけつつ、患者様に安心してもらえる。そんな活躍こそ、まさに僕がやりたかったことでした。だから面接でも、年齢・経験といった“体裁”を気にして自分を過大にアピールするのではなく、率直に意欲を伝えました。

前職を辞めて3ヶ月間、ずっと自分のやりたいことを模索していたこと。行き着いたのが医療業界の道で、今も医療業界に絞って選考に進んでいること。正直、医療の知識や経験はないし、年齢も若いとはいえないけれど、医療分野で専門性を身につけ、誰かを笑顔にしたい気持ちだけは負けないこと。これまでの接客や営業の経験を生かして、クリニックの窓口にいらっしゃる患者様に安心感を与えたいこと……まっすぐな思いが伝わり、無事に内定をいただけました。

専門性を身につけ、患者様に頼りにされる日々。生き方が変わった。

クリニックの受付業務に慣れてきた今、ギャップはありません。EDやAGAに関する医療的な知識や、処方する薬の知識をどんどん学ばせてもらっており、専門性を磨いている最中です。ここはデリケートな悩みを抱える患者様向けのクリニック。薬の処方せんも近隣のドラッグストアではなく、院内で行なっています。だから薬の知識をつけるのは受付スタッフの大切な仕事。ED薬にはどんな種類があり、どんな副作用があるのか、代替できる薬はどれか…ある程度はインプットしておき、患者様の相談や問い合わせにスムーズに応えることで深く安心してもらえるんです。

EDやAGAのお悩みは、なかなか親しい人にも言えないもの。僕たち受付スタッフが丁寧かつ気さくに、あたたかい対応をすることで、患者様は初めて悩みを打ち明けることができます。だから、患者様が来院されたときの挨拶や声かけ、受付での応対では、前職や前々職で培った明るく穏やかなコミュニケーションを意識していますね。そうして初来院から間もない患者様が「実は相談したいことがあるんです」と打ち明けてくださると、すごく嬉しいのです。

私生活も変わりました。残業はほとんどなく、週に2日は必ず休めています。自分の時間を持ちつつ、専門性を磨きながら、誰かに深く喜ばれる。思い描いた日々を叶えられていますね。あの3ヶ月間、人生でうやむやにしていたことから逃げ出さず、自分と誠実に向き合えて良かった。今あらためて感じることです。
採用担当者の声
成功の秘訣!わたしの転職体験記イメージ3

自己や他者と真摯に向き合う人柄が、決め手でした。

採用担当
榎本 早伸
評価したポイントと採用理由 受付スタッフの面接で最も重視しているのは、人柄です。というのもユナイテッドクリニックは、EDやAGAなど、なかなか人に打ち明けられないデリケートな悩みを抱える患者様が多く来院されるクリニックです。患者様が安心して通いたくなるクリニックであるためには、ドクターはもちろん、受付スタッフの応対が非常に重要な意味を持ちます。「自分が患者様だとして、この人に安心感を持って悩みを打ち明けられるか」…そんな観点で、いつも面接をさせていただいています。

その点、山中さんは開始5分で好印象でした。前職の退職理由や転職軸など、少し突っ込んだ質問にも動じずに、自分が成し遂げたいことを軸に転職活動をする誠実性が伝わりました。患者様のためになりたいという意志も強く感じましたね。過去の職務の中で培ったであろうコミュニケーションスキルや対人マナーも評価ポイントでした。

今は受付の仕事にも慣れてきて「自分が転職で苦労してきたからこそ、いずれは人事や採用にも関わりたい」という意欲を見せてくれています。管理職候補としての活躍を今から期待しています。
企業情報
会社名ユナイテッドクリニックグループ 資本金1000万円(資本金代表/医療社団法人 淳康会)
事業内容クリニックの経営 従業員数60人(従業員数代表/医療法人社団 淳康会/2022年12月時点)
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