高校時代は、スタイリストになることが夢でした。昔から人と話すことが好きだったのと、洋服やコーディネートにも興味があったので、挑戦したいと思っていたんです。そのため、高校卒業後は服飾系の専門学校に進学を決めました。

でも、その夢も長くは続かなかったんですよね。業界や業務について詳しく知っていくうちに、イメージしていたものとはギャップがあったんです。会話をしながらスタイリングができるようになるのはずっと先。基礎固めが大変で、服飾系の授業を楽しいと思える瞬間は正直あまりありませんでした。

実はその時期、接客アルバイトのほうが面白いと感じ始めていたんです。イタリアンのスタッフとバーテンダーを掛けもちしていました。いろんなお客様と、いろんな話をして。やっぱり自分は常に人と話している仕事のほうが向いているなと思ったんです。スタイリストの道は諦め、飲食業を続けました。

そんなときに友人から「一緒に、新電力の営業会社を起業しないか」と誘われたんです。あまり悩まず行動するタイプなので、「面白そう」と思い立ち上げに加わりました。はじめての営業職でしたが、飲食のときと同じで会話がメインだったので、働いてしっくりくる部分は大きかったです。結局その会社も経営がうまくいかず長続きはしなかったんですが、営業も楽しいなと思うようになりましたね。

これからは営業中心のキャリアを築こう、そう思い選んだのが前職の電力プランの営業です。飛び込みでいろんな会社をまわり、プランの切り替えを提案していました。

営業活動は断られることが多かったですが、役員の方や社長さんなど、トップの方々と話をさせてもらう機会が多いのは嬉しかったです。経営層との商談は、会社全体に関わるような大きな視点で話を聞いていけるので、毎日刺激的でした。物怖じしない性格なので、日々楽しんで取り組めていたと思います。契約につながらないときは落ち込みましたし、焦るときもありましたが、それも営業の醍醐味だと思って数字に向き合っていました。

でも、その会社も倒産してしまったんですよね。2社を経て、営業の仕事が好きだと実感したので、次も営業職を探すことにしました。中でも興味が湧いたのは、大きな金額のモノを扱う営業です。「あなたに任せたい」とお客様から信頼してもらったときが自分はいちばん嬉しかったので。営業として扱う商材の金額が大きくなるほど、契約の嬉しさも大きくなるのかなと思ったんです。その観点で、いろんな業界の求人を見ていました。

転職活動では、不動産やマンションの塗装の営業、それから車の営業などを見ていました。車ってやっぱり、人生でも3本の指に入るくらい大きな買い物じゃないですか。人によっては必需品ですし、趣味としてこだわっている人もいるから、自分もお客様もワクワクする提案ができるかなって思ったんです。

いろいろと会社を見ていく中で、話を聞いてみたいと思ったうちの1社がIDOMでした。正直車には詳しくなかったんですが、あのとき応募に踏みきってよかったと思っています。

IDOMの面接はただ質問に応える時間ではなく、私の話をじっくり聞いてくれる時間でした。採用担当の木崎さんが、これまでの私の経験を一つずつ丁寧に紐解いてくれたのが嬉しかったです。一緒にキャリアを振り返っているうちに、気持ちを再度整理できた部分もありました。やっぱり自分は、いろんな人と接しながら成果も感じられる仕事がしたいなと。いつの間にか「車の販売をしている自分」を想像してワクワクするようになりましたし、この会社でいきいき働くイメージがもてたので、熱意をストレートに伝えることができました。想いが伝わり、昨年の4月から働いています。自分にとっての「好き」や「楽しい」を考え続けたからこそ、業種にこだわらず検討ができましたし、ピッタリの職場に出会えたんだって思っています。

車の販売はイメージしていた通り、成果の感じられる仕事でした。高価な買い物をお勧めする中で、「あなたから買いたい！」の声がもらえるってやっぱり、営業冥利に尽きますよね。

この前も、僕が勧めた車を購入してくださったお客様がいたんです。最初は「とにかくでっかい車がいい！」とおっしゃっており詳しく話を聞いていくと、車内の広さやフォルムなどを重視されていることが分かって。好みに合いそうな車を提案したら、「こんな車があったんだ、ありがとうこれにします！」と笑顔で契約書にサインをしてもらえました。「この車最高！」と言ってもらえる瞬間が、今はいちばん嬉しいです。

大手企業だからこそのシステムや体制もあるので、営業活動に専念できています。お客様と話すことに重きを置きたい自分には、ピッタリな職場でした。車検のリマインドなどもシステムで抜け漏れなくできていますし、車という特性上、お客様とも長く関係が築けるんですよ。紹介をいただくことも多くて、「お母さんも買い替えたいって言ってたな～」なんて、親子二代で任せていただけることも珍しくありません。

最初は「楽しそう」という直観で選んだ職場でしたが、この選択に間違いはありませんでした。「その会社で働く自分」を想像してみて、少しでも気持ちが動いたら行動すべきだと僕は思います。